返信先: 田舎道でタイヤをパンクさせて

出張先で訪れた場末のクラブ。
たいして期待もしていなかったけど、可愛いホステスさんいるじゃん。
意気投合して盛り上がり、ラストまで居座ってあれやこれやと妄想してテンション爆上がりだったのに、「お先に失礼します」ってもう上がっちゃうの？
なら俺も帰ろ。意気消沈して店の外に出ると「あら、お帰りですか？」と裏から出てきたホステスさんとバッタリ。
帰り道に口説いてあれやこれやと妄想してたら「わたし自転車なので」って、あれれ。電動ママチャリ早えな。
ホテル帰る前に酒買っていこってコンビニ寄ったら、店の前にさっきのママチャリ止まってる。店内覗くとホステスさんお買い物中。
三度目の正直。これを逃したらチャンスは無い。
いつか使える日が来ると持ち歩いてた媚薬をサドルに塗る。でも電動ママチャリで走られたら追いつけないな、とタイヤの空気バルブを緩めてママチャリから離れると、買い物を終えたホステスさんとバッタリ。
「あら」「よく遭いますね」「またいらしてね」「お気を付けて」
空気が漏れているのに気づかず走り去るホステスさんの後を追っていくと、少し先で止まった。
暗がりでよくわからなかったのか、走り出そうとして悪戦苦闘しているところに追いついて。
「あれ、どうしました？」「なんか自転車おかしくて」「ボク見てみますから、そのまま乗っていてください」
タイヤの空気が完全に抜けて、こりゃ走れないよなぁとほくそ笑んでいると、ママチャリがゆらゆらと揺れる。
見上げるとサドルに絶賛擦り付け中。
媚薬も効いた。これでやっと。